
ファントム振動
斎藤 秀雄
ピクルスも天青石も燃ゆれば泉
光(かげ)を手にて延す
凪にファントム振動のあまねく
無限速度で弔鐘は見られてゐる
骨壺に一匙の星雲を
密室を母の音響がめぐる
水の神殿の声が鳴らぬ
穴を覗かず月去る
心音が時間結晶のやうに刻む闇よ
夜明けの肉屋の汗まみれの肉
ファントム振動
斎藤 秀雄
ピクルスも天青石も燃ゆれば泉
光(かげ)を手にて延す
凪にファントム振動のあまねく
無限速度で弔鐘は見られてゐる
骨壺に一匙の星雲を
密室を母の音響がめぐる
水の神殿の声が鳴らぬ
穴を覗かず月去る
心音が時間結晶のやうに刻む闇よ
夜明けの肉屋の汗まみれの肉