青鷺   清水かおり


青鷺   清水かおり

夜のラインは斬首に似る詩集

やくそくを言うと無数の釘が降る

裏声で聖歌 石の揮発のかつて

擬態しようよ蛇花火よりはやく 

甲高く飛んでいくのは紙袋

第三層の表皮に桜 咬めよほら

エーテル体の揺らぎを話す蝉の殻

おもかげは総量が音 降りしきる

吊り革を遡上するたびキリン色 

木は繁り青鷺考が待っている

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「作品 2011年8月19日号」の記事

  

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