めうしとこっぷと王冠 ブリングル
めうしもつのも聞いておくれよ いつかのお
皿にわたしはとうてみたいのだよ あのあけ
かたの空はあわくゆがいたいもっころのよう
にただもうひたすらに無邪気に無垢でありつ
づけることができるのかと あたためたミル
クの膜をすくいとるようにとうてみたいのだ
よ もしゅげりーた それは牛乳の白いとこ
ろをひきつれて 削がれて内がわからこぼれ
た星ぼしの明るみよ こたえておくれ 王冠
をかぶせた罪について あれはいかいかと滅
する光だったのだろうか めっさーれ でぃ
あぼりーた 時計回りに数えあげた おわり
がさいしょの楔をうつ ほらつぶたいよ は
じけて わたしにもささった罪を 殻に針刺
し吸い出した乳文字よ、ちもじよ うずらう
ずら ああ ばあやの揺りかごで
てる しめった麦のにおいがするあの首 も
うずっと裏庭でゆれている 乳色の空を染め
る かりにもしわたしの罪がそんなにも赤い
とするよ それなら焼けたあの犬の舌はもっ
とおしゃべりに違いない!
ながいながい列をつくるひもじたち 告白
をつづける火文字たちよ おはなしのかかと
を 産気づいた犬がかじる 穢れた産声は頁
にしるして 句読点をしおりにはさんでとじ
た
わたしの舌に ささくれが咲いている