NOIR 内山 佑樹

NOIR 内山 佑樹

会ったことないひとばかり 教室で春の右辺を展開してる

検察のファム・ファタールとして五月、雨にきらきらひかる殺人

刺すときは全体重をかけること 結婚行進曲がきこえる

六月のともだちの数かぞえてはまわりつづける天体模型

七月の噴水の水はつめたくて 地階の白骨紳士は憩う

メス、メッツェン、ペアン、    、夏の日の無影灯としての向日葵は

せぷてんばーいれぶんかえりにろーそんかふぁみりーまーとであいすをにほん

革命は事務の堆積 十月を配る新宿歌舞伎町にて

手に取りてなお手に取れぬ霜月のユリイカ 君の寝顔かわちー

磔刑の前夜葡萄の精霊が声ひくく語る犯罪理論

Amazonでポチッた自己肯定感の不在票だけ届いてて草

風葬を語るあなたの声清く冴えるきさらぎには熱いラテ

内山佑樹(うちやま・ゆうき)
未来短歌会彗星集にて加藤治郎に師事。

タグ: ,

      

Leave a Reply



© 2009 詩客 SHIKAKU – 詩歌梁山泊 ~ 三詩型交流企画 公式サイト. All Rights Reserved.

This blog is powered by Wordpress