ふたたびのとわ 未補

ふたたびのとわ
未補

海猫を数える一小節の一昼夜

鳥籠の声を弔う指板かな

泡虫を夜毎に間引くピチカート

水を彫るほかは蓮華の手足なり

かりがねの緋をかすめつつ仮声は

じゅうにがつ指に一滴ずつ柩

サンプルB 湯ざめするからだが蝋紙

春待ちのネガに瞼の立ちこめる

ふたたびのとわを三つ目の雪うさぎ

なぜ凩は無地か(一幕へ戻る)

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