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わすれられてない、わすれてない
柳本 々々
そらもひかりはじめあさのこうえんにひとがあつまる 「驚かないで」
「この星じゃないの」と言われ「この星じゃないかも」と言う駅の二人は
起きる。あなたがぎりぎり夢で言ったのは「でもあなたもきっとそうなはず」
森で一心にてがみをよむ きらきらしたものがふちゃくする 指摘される
わたしだけがあなたを助けられそうとあなたはずっと興奮してる
苺、蜜、クリーム、バター、どうしても昔あなたの切った眼の傷
話し合ってたが眼鏡が曇りパイナップルみたいな光輪が見え
いくつかはドアノブにみせかけた光でまわすとかあけるとかはない
この星の不思議なならい花のふる中をみんなでおべんとう消す
星ひろう。なんでもひろわないでねときみにいわれる。「はい」とこたえる。
「きみとは星のかんじかたがちがう」のところでいつも目ざめてしまう
星のおくってあなたのかんがえかたすきよ わたしたちはときどきさみしい
「とてもすてきな」の「とても」をわすれてしまうねむったのにまたねむってしまう
すきなひとのすきなひとのはなしをきいている そのすきなひとにもすきなひとがいる
詩と愛と光と風と暴力ときょうごめん行けないんだの世界
地球さいごの夕陽にふたりたたずんで蟹のはさみをパン粉まみれに
ときどきリボンは女の子を置いて会いたいひとに会いにゆく 春