
第11回詩歌トライアスロン三詩型鼎立部門奨励賞受賞連載第1回
すみっこ
綱長井 ハツオ
背伸の伸びきっている霧の朝
スリッパに爪先深く秋黴雨
透きとおる骨のありけり初秋刀魚
すみっこにコンと葡萄の種を吐く
スポーツの日の自転車のベルの音
この虫籠持ち上げようか屈もうか
ホチキスに重ねる両手火恋し
封筒のテープ短し雪迎
絵の臍はどれも縦長文化祭
錠剤の微かな角や蚯蚓鳴く

第11回詩歌トライアスロン三詩型鼎立部門奨励賞受賞連載第1回
すみっこ
綱長井 ハツオ
背伸の伸びきっている霧の朝
スリッパに爪先深く秋黴雨
透きとおる骨のありけり初秋刀魚
すみっこにコンと葡萄の種を吐く
スポーツの日の自転車のベルの音
この虫籠持ち上げようか屈もうか
ホチキスに重ねる両手火恋し
封筒のテープ短し雪迎
絵の臍はどれも縦長文化祭
錠剤の微かな角や蚯蚓鳴く