嵯峨野早春 十二句  堺谷真人

  • 投稿日:2013年03月08日
  • カテゴリー:俳句

俳句堺谷130308

嵯峨野早春 十二句  堺谷 真人

寂庵に寂聴をらぬ白椿

きさらぎの繭人形を褒めて買はず

淡雪や黒木鳥居は含浸と

福助の坐高水仙より低し

照りかげる春は苔いろ念仏寺

厠よりもどれる顔の余寒かな

カラフルなランナー躱し来る燕

梅まだし口数おほき車曳き

初蝶を待つ老獒の横すわり

落柿舎の遅日全裸のさるすべり

女酒かじろき湯葉の煮えごころ

帰雁いま微小粒子を肺胞に

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