森   江田浩司

  • 投稿日:2017年08月12日
  • カテゴリー:俳句

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森   江田浩司

眼底に無音の森が漂へる
前世から落ち葉の上に置かれし手
月影や唖者の眼を解く山の(うみ) 
裸木にはじめの雪の舌が触れ
森をぬけ影絵あそびに興じたり
てふを背にぶだう喰ふわれ照らさるる
山茶花に夕陽あつまるリルケの書
下半身呪文めきたる羽ぬけ鳥
発情し亜細亜はぬるる犬の(わた)
この喪服ぬれ羽色なり(うろ)に入る 

江田浩司(えだ・こうじ)
歌人。批評家。短歌結社「未来」編集委員。文藝別人誌「扉のない鍵」編集人。
「芭蕉会議」世話人。現代歌人協会会員。

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