さやうなら   篠崎央子

  • 投稿日:2019年05月11日
  • カテゴリー:俳句

さやうなら

さやうなら   篠崎央子

絵踏するアダムのあばらより生れて
血の足らぬ日なり椿を見に行かむ
肩触るる距離落椿踏まぬやう
春風を飲み干すやうに笑ひけり
東京の空を重しと鳥帰る
昴遠し目刺は砂の味したる
柵を這ふ月のこぼせる捨蚕かな
水吸うて布が布巾となる朧
花見てふ浮世の風呂に加はりぬ
鶯の鳴いて今日の日さやうなら

篠崎央子(しのざき ひさこ)
昭和五十年茨城県生まれ。
平成十四年 「未来図」入会
平成十七年 朝日俳句新人賞奨励賞受賞
平成十八年 未来図新人賞
平成十九年 未来図同人
平成三十年 未来図賞受賞
共著『超新撰21』(平成二十二年)
俳人協会会員

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