空を腕 堀田季何
泳ぐなり水没都市の青空を
風鈴をきいたのかもうおわかれだ
猫砂に赤紙混ずる晩夏かな
猫転がり人寝転がる原爆忌
戛戛と猫の爪切る月の雨
少年少女焚火す銃を組立てつつ
撞木鮫撞木の幅に並べらる
銀行地下金庫人食鮫眠る
淡雪は時間ゆつくり巻戻る
夜桜が一枝一枝を死者の腕
堀田季何(ほった・きか)
「楽園」主宰・「短歌」同人。句集『亞剌比亞』・歌集『惑亂』
空を腕 堀田季何
泳ぐなり水没都市の青空を
風鈴をきいたのかもうおわかれだ
猫砂に赤紙混ずる晩夏かな
猫転がり人寝転がる原爆忌
戛戛と猫の爪切る月の雨
少年少女焚火す銃を組立てつつ
撞木鮫撞木の幅に並べらる
銀行地下金庫人食鮫眠る
淡雪は時間ゆつくり巻戻る
夜桜が一枝一枝を死者の腕
堀田季何(ほった・きか)
「楽園」主宰・「短歌」同人。句集『亞剌比亞』・歌集『惑亂』
© 2009 詩客 SHIKAKU – 詩歌梁山泊 ~ 三詩型交流企画 公式サイト. All Rights Reserved.
This blog is powered by Wordpress