駅   髙木敏次

駅   髙木敏次

二人分であるから

サラダが終わり

正気なのか

老婦人が前に

人形に似て

私が座っている

忘れられ見えるものは

窓越しに大袈裟になっていく

切符は戻らない

人形が私を見つめているのだから

老婦人は見向きもしない

駅に着いても

誰も降りてこない

行き先など知らない

早く着きすぎたのだ

乗り遅れたのか

降りてきたのか

老婦人に手を振っている

ゆっくりと出発するなら

驚くこともない

特徴のない改札へ

切符を落としたのか

気づいたときには

私などいない

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「作品 2011年10月14日号」の記事

  

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