終わりの視野 暁方ミセイ
いまし暮れ行く公園の
紅葉しかけた枝に日は当たり
とどめられた景色のその奥より
夕方が細く匂ってくると
わたしの感知できる領域の
あやうげな部分に
湖が一つ暗くなる
低音が二つ、上下して
高い音階を踏みながら
金色の葉の上へ滑り上がり、
どうしても最後は
木の下に見えなくなる
わたしは
そのようにして閉じると予感されている
まだ香るように
旋律は聞こえている
じっとり赤い
牛のような向こうの木の間
人が集まって
肢体を盛んに動かしている
うねり、顔のないまま、
白い円盤を追い続ける