弱音器 渡辺めぐみ
本当のことが言えない
夜の不実を
朝の林檎の香りが吹き飛ばしてくれるだろうか
雨を吸い込み重くなった樹木が
閉ざされた時を更に闇に引き下ろした
下ろされた時に固められている青い鳥を捜そう
脚が震えなければいい
それだけでいい
と思った日もあった
その日の微かな願いの明かりを思い出す
台所のアルミホイルが雨と対話している
その声が聞こえない
弱音器 渡辺めぐみ
本当のことが言えない
夜の不実を
朝の林檎の香りが吹き飛ばしてくれるだろうか
雨を吸い込み重くなった樹木が
閉ざされた時を更に闇に引き下ろした
下ろされた時に固められている青い鳥を捜そう
脚が震えなければいい
それだけでいい
と思った日もあった
その日の微かな願いの明かりを思い出す
台所のアルミホイルが雨と対話している
その声が聞こえない
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