かやねずみ   丑丸敬史

  • 投稿日:2016年11月05日
  • カテゴリー:俳句

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かやねずみ   丑丸敬史

月山に日を集めゆくかやねずみ
天文の孤独を床に招き入れ
夕虹をふと吐き戾す土龍穴
破蓮を呼び戾してはまた枯るる
月を入れ日を入れ野菊枯れすすむ
冬鰈より大枯野始まりぬ
凍蝶の舌ほぐれずに夕暮れる
吐血して大地に咲かす冬菫
野燒して萬古にそよぐ芒原
獨活立てり神の廣野のさびしきに

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