花洛   山根真矢

花洛   山根真矢

山脈の端は里山狸穴

冬帽子白し狐の嫁入に

鰰が好き東北は遠けれど

湖の青に消えけり冬の蝶

一句できさう嚏を我慢して

雑事とて雑にはできずかじけ猫

時雨るるや腹話術師のひとりごと

鴨川となる山川や散紅葉

花洛なる百花の一つ百合鷗

骨格標本鯨の内の冬桜

作者紹介

  • 山根真矢(やまね・まや)

昭和42年京都府生まれ。平成9年「鶴」に入会し、星野麥丘人に師事。12年「鶴」同人となる。12年第15回俳句研究賞を受賞。

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One Response to “花洛   山根真矢”


  1. 一句できさう嚏を我慢して 山根真矢 : spica - 俳句ウェブマガジン -
    on 12月 14th, 2011
    @

    […] 「花洛」(詩客2011年12月9日号)より。 何か思いつきそうになったときに、くしゃみがでて、「何だったけ」となることは、少なくない。きっとくしゃみと一緒にアイディア […]

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