明石公園1945 よこむつみ

明石公園1945      
よこむつみ

森も寺もごうごう
燃えたりした
まる裸三ノ丸
仄暗い薬研堀

区別がつかぬ黒焦げ
男、か、女だったもの
子か成人か
痛いまでの死臭が漂った

こんなん、幻や!
無心
踏みつけて逃げ惑ったのだ

人丸さん、怒った
煙で目をやられた
ヒトをヒトと思わずにいた
このバチあたり

黒縁メガネなんてブサイク
可愛くないあたし
大陸から帰ってこない、軍服
おらへんもんはしょうがないやん
嫁に行かないつもりで
人様の眼を診ると決めた
19 の夜

よこむつみ プロフィール
1978年広島県生。過疎化の進む中国山地の自然の中、大阪出身の母親の影響で大衆文化に触れて育つ。また、教科書で読んだ茨木のり子氏、宮沢賢治氏の詩、友人の影響でモンゴメリ、リザ・テツナー等の作家の創作、日本のアニメーションが好きになる。地元を離れ慢性疾患患者やリハビリテーション患者の臨床看護経験を経て、大学院修了。のち、北関東で大学教育従事中、東日本大震災に遭う。現在、地域医療・教育に携わりつつ、大阪文学学校通教部にて平居講師のもと詩・創作を学ぶ。兵庫県在住(夫、娘1人がいる)。生活の素朴さや思春期のこころうちを中心に創作したいと考えている。

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