鳥草子十句　丑丸 敬史

鳥草子十句
丑丸 敬史

過越や
燕雀の夢
焚かれたり

月を入れ
日を入れ
天地枯れすすむ

星鴉
天のかまどに
文燒べて

天暗し
すみれ載せゆく
ゆうらしあ

天覧や
日を吐き戾す
岩燕
　　　　
母が產む
象形文字に
花鶏ども

幻魚(げんげ)ふと
幻日かくす
麥ぼこり

うつらうつら
うこんざくらを
身籠りぬ

尾をたらし
我を呼びゐる
暮春かな

ひるがほや
ほのかに四天
くづほるる

タグ: 丑丸 敬史, 俳句, 多行俳句

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