えびせん 古田 秀

えびせん 古田 秀

ゴッホ展浮世絵展や初電車
揺らし見る仕事始の試験管
鉄柱が藤の枯木を巻き立たす
羅漢図の極彩色の霜夜かな
淡雪や「幸」と焼印ありて湯葉
えびせんに海鳥を呼ぶ春コート
天幕に雨のはじまる苗木市
佐保姫の渡りし雲のほつれやう
囀りや幹の太さに道へこみ
もうぢきの夕ぐれ親し雛遊

古田 秀(ふるた・しゅう)
一九九〇年北海道札幌市生まれ。二〇二〇年「樸」入会。以降恩田侑布子に師事。全国俳誌協会第四回新人賞。
句友と季刊ネプリ「カルフル」やってます!

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