星形   小野あらた

  • 投稿日:2012年12月14日
  • カテゴリー:俳句

星形   小野あらた

帰り花近づいてみるわけでなく

葉一枚張りついてゐる冬の水

手水舎の裏のパイプや小六月

時雨るるや雑誌の古き理髪店

初冬の角ばつてをる紙袋

湯ざめしてナッツの白きチョコレート

三日月の傾いてをり神の留守

冬の蝶邸は森に埋れをり

鷹匠やいま野を渡る風しづか

マヨネーズの口の星形悴めり

作者紹介

  • 小野あらた(おの・あらた)

1993年生まれ。2006年開成中学俳句部に入部。2010年石田波郷俳句大会新人賞受賞。2011年「銀化」入会。同年「玉藻」入会。

タグ: ,

      

Leave a Reply



© 2009 詩客 SHIKAKU – 詩歌梁山泊 ~ 三詩型交流企画 公式サイト. All Rights Reserved.

This blog is powered by Wordpress