囲炉裏端     中本真人

  • 投稿日:2012年12月28日
  • カテゴリー:俳句

囲炉裏端     中本真人

鮟鱇に出刃打ち込んで骨落とす

鮟鱇の皮を引き剥ぐ軍手かな

狐火の点滅池に映るなし

掻き回す特大の杓大根焚

箸で割る芯も飴色大根焚

山茶花の散るほどに咲き進みゆく

閉店の闇に灯れる聖樹かな

ジーンズの片膝熱き囲炉裏端

炉話の右手に火箸持ちしまま

除夜の鐘差配の寺の法被着て

作者紹介

  • 中本真人(なかもと・まさと)

昭和56年奈良県生まれ。三村純也に師事。「山茶花」同人。俳人協会会員。

平成23年、第1句集『庭燎』(ふらんす堂)刊行。

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