出アバラヤ記/水脈   小津夜景

  • 投稿日:2018年09月08日
  • カテゴリー:俳句

0908d

出アバラヤ記/水脈   小津夜景

思ひ出すまで邯鄲といふバター飴

百菊の逆髪さかがみあへぐ目閉づれば
戦ぐコスモスかし男像柱アトラスのまぐはひに
盛り土や何も撒かれず刈り穫られず
冬木立いかに錯乱を見せあへる
冴えかへる残夢のズリと這ひずる犬
アネモネと寝覚めの孤絶図るなり
一夜官女の柩をまたぎ淋ぐ尿しと
受くるものつね思弁のごとく春獄も
あぢさゐや夫婦をめぐる穢土の旅
嬰児みどりごの衣ほすてふ天の香具師
瓜むさぼり世界の外側を失くす
郵便配達人ファクターよ此処は廃園だつたんだ

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