傷    曾根毅

  • 投稿日:2019年03月09日
  • カテゴリー:俳句

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傷    曾根毅

空蟬や音を立てずに崩れ去り
軌道から逸れし蜻蛉は匂うなり
赤い死体黒い死体と隠れけり
鬼灯の内に骨やら髪の毛やら
露けしや苦しまぎれに抱きたる
紐で操る巨大な町と言葉たち
かわたれの聲が聞こえる裂け目かな
裸木が想像力を突き抜けて
昭和平成やがて引戸の黒ずみへ
澄みきっている春水の傷口めく

曾根 毅(そね・つよし)
1974年生まれ。「LOTUS」同人。
現代俳句協会会員。第四回芝不器男俳句新人賞受賞。
句集『花修』(深夜叢書社)。
共著に『新興俳句アンソロジー』(現代俳句協会青年部編、ふらんす堂)

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