電気まじなひ 斎藤秀雄
彗星の血かなむらさき胎児かな
うつろ客天のくぼみに手を頒つ
椅子の尾の戦げり浜の死魚に腕
御師咲いて電気まじなひ口のなか
旅人よやぶれ木馬の舌なれや
櫨叫び兄のらせんの骨あらは
球場地下鳥人を巻く時計の根
老少年水の火花を嗅ぎながら
排卵を爪埋没の水銀鳥
永劫や沈む回転階段や
電気まじなひ 斎藤秀雄
彗星の血かなむらさき胎児かな
うつろ客天のくぼみに手を頒つ
椅子の尾の戦げり浜の死魚に腕
御師咲いて電気まじなひ口のなか
旅人よやぶれ木馬の舌なれや
櫨叫び兄のらせんの骨あらは
球場地下鳥人を巻く時計の根
老少年水の火花を嗅ぎながら
排卵を爪埋没の水銀鳥
永劫や沈む回転階段や