琥珀 藤原龍一郎

琥珀 藤原龍一郎 

琥珀 藤原龍一郎

挫折あらねば無傷なることわりのビオラの弦に触るる秋風

虎死してのち石となる伝説を聞けば南蛮渡来の琥珀

快楽の具体物なれ一匹の虫は琥珀に封印されて

二人いてされど二つの影を曳く孤独ありけりレオン、マチルダ

梨の実の皮の剥かれて行く過程見つめていたり淋しけれども

室温と体温の差の微差なるにエミール・ガレのガラス・紫

デジタルのテレビの画面永遠に森田一義アワーなるべし

パレットタウンいま灰青の景となり大観覧車驟雨の彼方

銃眼を覗きたること無き眼もて されど旧約聖書読まざる

レポーター失踪の後夕陽差す高層ビルの窓の昏き朱

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「作品 2011年10月7日号」の記事

  

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