雪のマクドナルド 渡辺玄英 « 詩客 SHIKAKU – 詩歌梁山泊 ~ 三詩型交流企画 公式サイト

雪のマクドナルド 渡辺玄英


雪のマクドナルド 渡辺玄英

ここからは見えないけれど
粉雪のように写真が舞っている
夕暮のマクドの窓辺で(すこし透きとおって
耳を(澄まして
二〇万人の難病の子どもを支えるには
マクドナルドは応援します
ハウスの数は足りません(潮騒のような拍手・・・
立ち向かえよ のりこえて(きみの明日に
ハンバーガーとポテトのために
(しめやかに とじられた まなこのために
ぼんやりと透きとおる よろこびのために
そのビルの向こうには
影絵の街がうかびあがって
 
ここからは見えないけれど
ゆらゆらと街がふくらんでいく
ここからは見えないけれど
遠くで空が鳴っている
ここからは見えないけれど
たくさんのものが見えなくなる
(靴で踏まれたり 破かれたり
マクドが写真に降りつもる
二〇万人のハウスが写真に降りつもる
ムスーの難病が写真に降りつもる
(破かれてちりぢりになった(セカイの
窓辺のわたなべに語らせている
写真の中の粉雪の写真に
うつるマクドに その中の窓辺のわたなべは
ここからは見えないけれど(ちぎれて消えて
粉雪のように街が舞っている
どこかで小さな手がひらひらふられたり
粉雪のように舞う写真を舗道で見上げるあなたに
語らせたり

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「作品 2011年9月30日号」の記事

  

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