ダイイングメッセージ 綾部 未央

ダイイングメッセージ
綾部 未央

本棚に指定席あり高校の頃に使った古典文法
結末が気になるというそれだけで本を読み継ぐ熱の出た日に
犯人がわからぬままに返却の期限がくれば皆が容疑者
テーブルに謎のメモ書き殺人が起こらぬうちはただの落書き
ダイイングメッセージには不向きだろうケープの上に落ちる髪の毛
落ちている髪をテープでとりながら歩けばわかる行動範囲
接触の覚えはないがエプロンに猫の毛ついている不思議かな
犯人を明かさないまま探偵は皆を集めて話し始める
罪人を逃がしたとして拷問を受けそうになる夢を見ていた
拷問を受ければきっと吐くだろうそんな自信が昔からある

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