
と音
未補
造花と指の境目、せわしない、春の雨
夕暮れの子どもは沈むまで、青い
つと、と音、して、書置きのリラ
走り書きが、夜景を書き換える
指切りの、なかに芒
白菊、象の虹彩ほどの
波が、欠けて、記譜法あらわ
兎と踊る、さらいつくされた譜面を
角のあるものの死、流砂に似た
ないもののかたちを貝殻にしずむ。
と音
未補
造花と指の境目、せわしない、春の雨
夕暮れの子どもは沈むまで、青い
つと、と音、して、書置きのリラ
走り書きが、夜景を書き換える
指切りの、なかに芒
白菊、象の虹彩ほどの
波が、欠けて、記譜法あらわ
兎と踊る、さらいつくされた譜面を
角のあるものの死、流砂に似た
ないもののかたちを貝殻にしずむ。