草枕、それは風を伴う コマガネ トモオ

コマガネ詩130705-1
コマガネ詩130705-2

草枕、それは風を伴う コマガネ トモオ

久しぶりに草枕してみた
(一晩宿をいただいたわけではなくごろ寝しただけだったけど)
草枕、それはすごい草いきれ(取りこぼさずに深呼吸したい)
這う虫(くすぐったい)
水滴(くすぐったい)
湿気(重さ、これは圧覚かな)を伴う
後頭部を湿らせる生命感
それを吹き飛ばす風(ここは地球だねぇ)
大地の全方向から開かれて
とりあえず持参したページのいかんを問わずに
読み飛ばす
風の速度で
 
寝ころんで読めるところがいいよね
電子端末
パソコンではこうはいかなかったから
そういうのと比較すれば
風の中で読めるってのが
いいのだけれど
読み飛ばし
指先で次のページを指示し
それは左から右へなぞることだけど
いまさら混乱する
指先は紙片の凹凸を触れないと混乱する
いつまでも進まないような気さえする
進行を書きこむ目印が手の動きの変化に反映されないのが不安だ
それに物語の厚みを知ることができないと
オリエンテーションがつかない
私はいま中盤にいるのか終盤に差し掛かっているのか
これまで、想定しながら
読み飛ばしていたことを知る
詩人のせいか、
ペンでえぐらないと(あれね、すなわちecriしないと)
力をそがれる。
ここ(側頭部の奥)にえぐりこむには
筆圧を使っていたんだね
風がページをめくらない
木の葉の影が遮らない
夕暮れ時を知らせない※
それは読書を混乱させる
紙に戻りたいな、正直……
 
 
 
 
※バックライト式なんで。本当は私の日内変動を狂わせてほしくない。

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