龍去りし後   大元寿馬

  • 投稿日:2018年01月13日
  • カテゴリー:, 俳句

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龍去りし後   大元寿馬

寒林の奥へ行くほど幹細し
旅客機の離陸に揺れし枯尾花
大いなる影翻す冬の河
龍去りし後かもしれぬ冬木立
バス降りて砕く氷の二三枚
消し屑の溜まつてをりし漱石忌
蠟梅や分家それぞれ家訓持つ
銭湯の鍵の歪みし寒の入
冬晴や小さき鳥立つ水溜まり
歯磨き粉落ちひとすぢの初明り

大元寿馬(おおもと・かずま)
1996年生まれ。愛媛県松山東高校俳句部出身、現在岡山大学3回生で同大学俳句研究会、「奎」所属。

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