朝の雨に恋人のおとないを聞く 暁方ミセイ
茂みに昨夜の
思考の跡が残っていて
そこがさみどりいろに
明るく雨に打たれている
今しばらくは
わたしの体のぬかるみ
夢が渦を巻き
感傷にかわりかけている
小さな終わりかけの発熱反応のなかへ
深く降りていく
何百年も遡る
春の雨が
おさむらいの髷を濡らしている
鳩が山からやってきて
濡羽の下を温めながら
もう終わる、もう終わる、と
くぐもった声で囀る
朝の雨に恋人のおとないを聞く 暁方ミセイ
茂みに昨夜の
思考の跡が残っていて
そこがさみどりいろに
明るく雨に打たれている
今しばらくは
わたしの体のぬかるみ
夢が渦を巻き
感傷にかわりかけている
小さな終わりかけの発熱反応のなかへ
深く降りていく
何百年も遡る
春の雨が
おさむらいの髷を濡らしている
鳩が山からやってきて
濡羽の下を温めながら
もう終わる、もう終わる、と
くぐもった声で囀る
© 2009 詩客 SHIKAKU – 詩歌梁山泊 ~ 三詩型交流企画 公式サイト. All Rights Reserved.
This blog is powered by Wordpress