an ticaries 森本孝徳
ぬかりの右の犬歯は齦きまで覗き。肘頭からの血がやけにめあたらしい枝をうむ
と、犬奔りに絡まるようにおかれた(いし蜈蚣の光る肌がテフラからふと見え・
田原は奔つた。奔るわけだ。かれを羽ぐくもるゆかりも)
だつた
跪拝者は、
齲歯のように眠り、めのなかではひととしての体軀を縦にして進む。いまさらの
ぼくに・姫胡桃でなにを偸めと指顧するのか、陽の光は(番いででる虫の気勢を
して証している。なおもくらい
ほくはとのころしにも思い出かあり
思いは)
ぬるい吊り銭のまま
熱を喪うための
糸をここてひいているよ!と
耐えていたの。
こんな
蜈蚣のでるようなところで
拿まり・ひとり帰塁していたのではなかつたか。離塁も。