第11回詩歌トライアスロン三詩型鼎立部門受賞連載 construction of five nes

自由詩「construction of five」
nes

○・×・△・□・☆。
きみは5つを持っている。雪月花は2つ足りない。
ジェンガを引き抜いて、そして現れる白靴に季節を見る。
もうひとつ、こわごわと底の部分を疎にする指。
公式の例外をきみは嫌っている。

新年・春・夏・秋・冬。
きみは5つに這っている。日本の虹は2つ多い。
図書館はジグソーパズルのように痛くて、けれどここには性別が無い。
本棚に戻されたなら、からはじまるうたが歪み始める。
憶えていたあらゆることはきみが憶えている。

火・水・木・金・土。
きみは5つから愛されている。四元素は1つ足りない。
湖の底の時計台が鳴るとき、フィボナッチ螺旋が水面に浮いてくる。
さまざまに黄金を見出す包帯が、ゆうれいに濡れていた。
表現をきみはヴァイオリンと彷徨っている。

5・7・5・7・7。
きみは5つの踊り子になる。五芒星に落ちていくのは心地好い。(心地好い。)
5・7・5。5・7・5。5・7・5。5・7・5。5・7・5。
5と7。七五調。グロタンディーク素数。
ミルトン・エリクソンをきみはずっと、ずっと知っていたはずだ。

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肝・心・脾・肺・腎。
きみは5つへと浸食する。完全数は1つ多い。
脊髄がばらばらになるのは信号機のせいだろう、じきにそこは花野になる。
わたしはどこで2になったのだろうか。まだ、あるいは∞に辿り着けると信じたい。
水滴、愛するものにきみは最後まで無関心だった。

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