魚は睡眠する   山川創

B1A7F17E-25BB-45DC-9DE8-62ED05B3515F
【詩歌トライアスロン・連載5回】

魚は睡眠する   山川 創

最後に生き返ったのは魚に出会うためだった
魚は直立したままこちらを覗き込んだ
ハッピーバースデー、と口が動いたとき
風に舞い上がったものはもう忘れてしまった

長い間待っててくれてありがとうこれから君に杭を打ち込む

半世紀をかけて解凍された肉塊を池に投げ入れて
鯉が群がるのを見ている
白馬が馬ではないのと同じように
鯉も魚ではないことを魚は知っていた

ロールシャッハテストを受けた翌日の池で浮いている野原の写真

泡立てば立つほどよくなるような気がしたので
できるだけ大きな音で地面を蹴りつけながら転んだ
あらかじめ内蔵は凍らせてあったから
無事に起き上がることができた

ものすごい数の魚が降ってきてここだけインターネットみたいだ

そうなのだ、さようなら、ぐにゃぐにゃ

タグ:

      

Leave a Reply



© 2009 詩客 SHIKAKU – 詩歌梁山泊 ~ 三詩型交流企画 公式サイト. All Rights Reserved.

This blog is powered by Wordpress