ふたたびの朝   家登みろく

  • 投稿日:2019年07月13日
  • カテゴリー:俳句

ふたたびの朝

ふたたびの朝   家登みろく

ぶらんこの影楽しげに地を走る
巡礼のごとく蜜蜂花へ葉へ
空磨くごとく手をふり昭和の日
捨仔猫乳吸ふごとく水を舐む
肩甲骨羽ばたきたがる梅雨晴間
みんな蚊に喰はれてみんな友達に
息継ぎの間を立ち上ぐる夏の雲
人の輪を離れ夏掛の厚き宿
一粒に座りよろしきさくらんぼ
シャワー浴び今日ふたたびの朝のやう

家登みろく(かと みろく)
昭和五十八年生まれ。平成二十五年、作句開始、同年「萬緑」入会。
平成二十九年、「萬緑」終刊後、後続誌「森の座」入会。
平成三十一年「第二回森の座新人賞」受賞。

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