来迎まで 来住野 恵子

来住野詩131213

来迎まで  来住野 恵子

あえ あうえ 妙なる地獄の召喚
 
ロオマ字変換された夜
無色無臭の遺言がきらめいた
看取られぬ死の
千の竈がひらかれて
 
t a s u k e t e
ひかりあぶく沼沢地から輝線スペクトル
          た 他に
         す 素に
        け 気に
      て 手に
 
押し殺された悲嘆を喰らい
湧きあがる虹色の孑孑(ぼうふら)
鼻声涙声どろまみれの子どもら
飛んでゆく宙を吐き出し
日蝕の闇を拾い上げれば翼だ
 
水には溶けない
海にもかえらない
あかあかとした正気が可燃気体となって
太古の森を滑空する
羊歯の胞子ひとつの希望は飢え
わたり来る小さな(ひわ)
肺いっぱいの浄土
 
そこから
つぶさに地上の喪をさらえ
予め毒だから毒を浴びても死ねないおまえは
巨大な夕陽のかけらをふくみ
運ばれてゆくひとすじの氷河の青(グレッシャーブルー)
藁しべほどの彼岸の青

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