冬の扉  山腰亮介

山腰詩修正140222

冬の扉  山腰亮介

袖口のボタンからぽろりと、
冬が常闇におちて
右耳の奥で
雷鳥が雪の鼓動に変わる
 
それは
きみの頬がタッチパネルに触れて
閉じてしまった
まあるい窓でのお伽噺
 
その遠景では
遮断機のシグナルが
右耳のスノードームで
ちかちか
翔び立つ
 
そっと 掬いあげるよ
きみが名指せなかった言葉たちが
硝子玉になって散らばった
夢となる
碧の陽射 川床の息遣い 花ひらく右腕の痣
全部 抽斗にしまって
憶えているから
 
空に
真っ赤な部屋が
舞う旅路
きみの耳元で 鮮かに匂う
冬の扉よ
さあ、自らを繙け

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