ご用事   藤川みちる

1031

ご用事   藤川みちる

「託されたことがあるんです」

窓を開けて飛び出して
何処へ行くのか知らないけれど
きょうだいは出掛けました

「止めなくちゃいけませんね」

目配せするひとみちゃんと
気配りするかなりあちゃんでした
人任せでも仕方ないと
お隣さんは頷きました
俯き加減でも思い出せますか
なき声が聞こえるのです

「忘れ物、落とし物のないようご注意ください」

アナウンスが入ります
看板が道を教えてくれています
交叉点じゃなくても良いのです
ステップアップします
スキップしながら歩きます
線路を渡ります

花道があります
公園で水を飲みます
ベンチでランチにします
サンドイッチが美味しいです
誰かが犬を連れて散歩しています
名前は何というのでしょうか

「ワン」

ずっとひとりでした
話し相手が欲しかったのです
なかずにいられないのは
弱いからでしょうか

「お久し振りです。お元気でしたか」

手紙が届きました
ずっと昔に書かれたものです
読むたびに新しくなります
変わることは怖くありません

「また会いましょう」

猫が横切りました
鳥が飛び立ちました
虹の橋を渡りました
明日はきっと晴れでしょう

タグ:

      
                  

「自由詩」の記事

  

Leave a Reply



© 2009 詩客 SHIKAKU – 詩歌梁山泊 ~ 三詩型交流企画 公式サイト. All Rights Reserved.

This blog is powered by Wordpress