いつもの鳥 ふけとしこ

  • 投稿日:2013年01月25日
  • カテゴリー:俳句


いつもの鳥 ふけとしこ

姫となる蛇もあるべし初山河

霜のこゑ蛇が土中に目を開き

但馬牛丹波地卵岩津葱

涸川やきのふここらに猿のゐて

炭窯へ橋渡るとき川烏

鑿鉋当てて木の瘤雪催

枯極まれり釣銭の落つる音

咳込めばいつもの枝にいつもの鳥

星を見て窓の灯を見て雪だるま

肩口にラメがちくちく春未だ

作者紹介

  • ふけとしこ(ふけ としこ)

1946年生。「船団」「椋」所属。句集『鎌の刃』『インコに肩を』等。他に句文集、共著等。

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