露筵 姫草尚巳
夏安居や山鎮座して露筵
卯の花腐し切らずの髪を掠めたり
母の日の肉腥く捨つべきや
母の日の無言をはつと謝れり
鵜篝のほつほつと止む川面かな
夏座敷人形ひとつ匣の中
甲虫脚抜け出して籠の蓋
昼酒や梅雨入の窓を下校の徒
ころころと綿の骸や蚊喰鳥
庭の夏翳ればからの池に佇つ
姫草 尚巳(ひめくさ・なおみ)
一九九八年生まれ。金沢大学人間社会学域人文学類在学中。「金沢大学俳句会」所属。
二〇一八年、第二回全国俳誌協会新人賞佳作。
露筵 姫草尚巳
夏安居や山鎮座して露筵
卯の花腐し切らずの髪を掠めたり
母の日の肉腥く捨つべきや
母の日の無言をはつと謝れり
鵜篝のほつほつと止む川面かな
夏座敷人形ひとつ匣の中
甲虫脚抜け出して籠の蓋
昼酒や梅雨入の窓を下校の徒
ころころと綿の骸や蚊喰鳥
庭の夏翳ればからの池に佇つ
姫草 尚巳(ひめくさ・なおみ)
一九九八年生まれ。金沢大学人間社会学域人文学類在学中。「金沢大学俳句会」所属。
二〇一八年、第二回全国俳誌協会新人賞佳作。
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