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脳、嬰児、安堵、独活 そらし といろ

そらし詩140110

脳、嬰児、安堵、独活 そらし といろ

細い水の流れる音が上空から聞こえて
とうとう辿り着いたというような顔で
雨粒を受ける手の平の仕草を繰り返す
乾いた空気こそ水を求めて枯れ果てた
彼果て損ない手の指でかきむしる喉元
 
森に見立てた公園は木々を間引きされ
伐採された切り株からほとばしるのは
ノルウェイサーモンピンク色の夕焼け
 
果て損ないの彼には足元の粉々の枯葉
ぐずぐず底抜ける感覚が靴底からひた
ひたのぼってやってくる地底で静謐に
吹くマントルの熱対流は研がれた大鎌
さばかれてさばかれてあかくかれはて
かれはてるのためらいきずからうみが
かわをそめるこがねくれない落葉焚き
焚き火のはぜる音が足元から聞こえて
 
縦へ踏み割ったどんぐりの生白い身
血の気の薄い彼の小指と見比べて
そっと気が触れているお互いに
 
(彼はあの人の記憶の溝に存在する
 針を落とせばいつでも再生される
 都合の良い彼になっても果てない)
 
細い水流は降らずおきびもおこらず
三人目のお前が影を舞台に縫いつけ
劇の幕は上がったきり降りてこない

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