日めくり詩歌 短歌(藤原龍一郎)

生きてゆかねばならぬから原発の爆発の日も米を研ぎおり

福島市 美原凍子

「朝日歌壇」四月十日 馬場あき子選 佐佐木幸綱選


 福島の原発の近くに住む作者か。この歌が詠まれた日から、原発のトラブルは一向に良い方向へは向かっていない。「原発の爆発」とは、二度にわたっておこった水素爆発か、それとも、原発自体の最終的な爆発か。たとえ、そういう日であっても「米を研ぐ」という比喩であらわされる人生の一日は続くのだ。「生きてゆかねばならぬから」という上句に、諦観がある。せつない諦観である。

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