Fireworks 野村 龍

野村詩130628

Fireworks 野村 龍

内気な噴水から
花の歯車が溢れ出す
 
赤い巻き毛を靡かせながら
火の精が
金色の影の周りを飛び交う
 
しっとりと降り続いた雨があがるとき
Musa の すべての指に 光が点り
 
ため息は
柔らかな竜巻となる
 
砂の玉座には
萌葱色の希望が腰を掛け
 
僅かに残った地表では
クピドの甘い弓が引き絞られる
 
露草の 揺れる囁きの影で
本の魂が 蛍達に焔を授け
 
瞳を秘めた杖の先から
稲光と
囁きとが交互にほとばしる

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