(夜の肌に呼吸が触れている)   山腰亮介

0801

(夜の肌に呼吸が触れている)   山腰亮介

夜の肌に呼吸が触れている
枝と枝とのあいだで爪が擦れている

昨晩 雨が窓の隙間から貫通して
部屋ぜんたいで鬱蒼と茂ったように
毛孔という毛孔で震えている
森の気配が身体中を充満してゆく

ひるま歩きすぎたせいか
尻尾の痕跡がいたい

肉球で蠕動を踏みしめて
枯葉と枝と碧玉の遺骸がぬかるむ
おおきな生き物が
鼻腔の奥で吼えずにじっとしている

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