vivid   颯木あやこ

131

vivid   さつあやこ

  1
火の房が
きみの黒髪に混ざって
風を食べている
(この手を 退ける燃焼)
  

  2
氷の犬歯が
わたしの拍動する水母 噛み砕き
滴りがあごを伝って
ふたりの皮フに痣
(落ちない、
透明ないのちを失った女の染みは
けっして)

  3
ペン先は いつも 瞳孔に命中
――防御しろ、闇のたちこめる行間で
   いや、むしろ包め

  4
〈敵を愛する、どうしようもなく愛してしまうということ〉

  5
風上に
逆さ吊りのピラミッド

あそこから
わたしたち 
光と刺し違えつつ
さかしまに 天に入る

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