水の力に流されて    エリクラ・チワイラフ・ナウェルパン(Elicura Chihuailaf Nahuelpán)チリ共和国  (ホエル・サンマルティン訳)

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水の力に流されて    エリクラ・チワイラフ・ナウェルパン(Elicura Chihuailaf Nahuelpán)チリ共和国  (ホエル・サンマルティン訳)

花の咲いた樹から
地平線を眺めるこの老人の私
何度風とともに飛び回ったことか、
わからない
海の彼方からは沈む太陽が
使者を送り込んできている
私は先祖との邂逅に
向かおう
行き先は蒼の中
徐々に
水の力に流されていく
天の川(ウェヌレウフ)は
宇宙の小さな
水玉に過ぎない
この夢に安住しよう
漕ぎ手たちよ、漕いで行け! 私は
静かに行こう
生命の見えざる歌声に乗って

Los poderes del agua me llevan

Viejo estoy y desde un árbol
en flor miro el horizonte
¿Cuántos aires anduve?, no lo sé
Desde el otro lado del mar el sol
que se entra
me envía ya sus mensajeras
y a encontrarme iré
con mis abuelos
Azul es el lugar adonde vamos
Los poderes del agua me llevan
paso a paso
Wenulewfv, el Río del Cielo
es apenas un pequeño círculo
en el universo
En este Sueño me quedo:
¡Remen remeros! En Silencio
me voy
en el canto invisible de la vida.

Ko ñi newen yeneenew

Zewma fvchan iñche aliwen
rayilelu mu
azkintulen fiñ ti afpun mapu
Tunten kvrvf mew miyawken?
kimlam
Nome lafken mew petu konchi
antv mew
werkvlenew zewma ñi Kallfv Kvyen
amuan ka ñi llowmeafiel
pu Fvchakecheyem
Kallfv, kallfvley tati mapu
chew yiñ amuan
Ko ñi newen ñochikechi yeneenew
Wenu Lewfv kiñe pichi troykeley
mvten tuwaykvlelu kom
afpun Mapu mew
Tvfachi Pewma mew mvlewean:
Remumvn pu remukelu! Ñvkvfkvlen
amutuan
lakenochi vlkantun mogen mew.

エリクラ・チワイラフ・ナウェルパン(原語:Elicura Chihuailaf Nahuelpán)
チリ共和国アラウカニア州カウティン県出身のマプチェ族詩人。
他のチリ先住民族の出自を持つ詩人と共にいわゆる民族文化作詩運動に位置付けられる。
また、時代の潮流から考えると、チワイラフ氏は、朗読会・出版などを通じて政治活動の
同志であったラウル・スリータと同様に70年世代に属するとも言われるが、1973年代の
クーデターを契機に作詩に取り掛かった「海外流浪と国内亡命」世代の流れを汲んでいる詩人としても知られている。
長年に亘ってチリ詩学界から排除されていた先住民族文化は、「海外流浪と国内亡命」世代の
下で再評価され、これは20世紀末からマプチェ詩人が擡頭する好機となった。
一方、現代文芸論の観点から見たマプチェの詩は、口頭伝承に根付いており、
欧米の象徴主義・近代主義的な規範と一線を画していることから、パブロ・ネルーダ、
ガブリエラ・ミストラル、ニカノール・パラ等に代表されるチリ文学史を再考する機会にも繋がった。

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