コレハスミタス   コマガネトモオ

コレハスミタス   コマガネトモオ

これはすばらしいものを見た.
一つ目「ネジリバナ」
陽あたりがよく,公園など手入れされた芝生に自生する
らせん状に花弁を結ぶ小さな野花.
「陽のあたる場所」に「自生」しているってのがいい.
陽の当らない場所はもういやだ.
表通りに出ていいですか.
整備のよくゆき届いた庭でなんてことなく自生したい.
 
これはすばらしいものを見た.
二つ目「蛇尾川」
栃木県南部のなんてことない一級河川
「さびがわ」と読むのがいい.
さび,の新たなる表記を蒐集した.
「錆」だったり「寂び」だったりしてきたけども
今日のさびは蛇の末端.そもそも川ってものが
蛇の末端であったかと思うので,
蛇に地続きの存在であったと思うので,
「Sabigawa river」なんて英語の看板でもあれば,
これはもう川川川って書いてあるのと同じであるわけでして,
これはすばらしい.
無名河川ってことだろう.ただ単に川であるということ.
雨が降れば川はさらに天地とつながるわけだから,
壮大な蛇の拡がりを見せてくれるだろう.
 
これはすばらしいものを見た.
三つ目「前方後円墳」
埼玉県にも点在している.
前方後円墳のあの広い感じ
空と芝生との遠さと近さ
かなり以前の人たちが造ったものがそこにあって
意味づけが変わっても貴重な
親近感と近寄りがたさが混在するような
カビくささが不思議な感情を起こす
今であって今でないけれどもよく知っているような
あの感じ,あの感じを再現したいのだけどもなんとも形容しがたいあの感じがいい.

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「作品2012年7月13日号」の記事

  

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