麒麟へ
イヤァなんか前回はおそろしく赤裸々な手紙を投函しちゃったなまじごめん俳句となんの関係もなかったよね、しかし一部の人々はあたしの言動にスタンディングオベーションしているとおもう(これをどさくさ啓蒙活動という)(覚えておくとよい)(モテるぞ)だから良し!
ちなみに今は結構元気だよ、俳句もそろそろ書かなくちゃねーって思ってるんだけどなんかさちょっとブランクあったせいかな?俳句って何文字だっけ?縦書きだっけ?横書きだっけ?ここはどこ?わたしはだれ?いろいろわかんなくなっちゃったよーでもまあいいよあたしが俳句って思ったらそれは俳句なんだし(と、過去のあたしが「スピカ」で叫んでいた)!新作俳句はいずれどこかで発表すると思うから楽しみに待ってなー。
それにしても俳句って儲からないよね、短歌のほうが文字数多いし儲かるのかな、短歌に転向しようかな、実はいま切実に金がなくてさ…桃ばっか買いすぎた罰かな…だーりんもあたしのせいでいま無職なんだよねーってまた赤裸々な話になりかけている気がするのでこのへんでやめとこ☆今度はまじめに俳句の話をするよ(多分な)☆じゃあな☆ 虫
虫さんへ
雨降ったり暑かったり、あぁしんど、あれれ?普通に天気の話なんかするの久しぶりですね、虫さんが元気になりつつあるようで良かったです。だいたいね、虫さん優しいんですよ、世の中にサービスし過ぎです。もっとゆるゆる熱いお茶飲んでぷはぁ、結構ですなぁ、おや、ほととぎす、一句できましたよ、ほらダーリン…、こんな生活だって良いんじゃないかな、新婚さんじゃありませんか。
手始めに湯呑みを送るよ、寿司の絵がついたやつと歴代横綱の名前がずらずら書いてるやつ、どっちが良い?たまには洒落てない事もやってみてはどうですか?
虫さん今回は俳句送ってくれましたね、ありがとうございます、ちょっと元気になってきた感じが見えましたよ。だって昔は血のような赤ペンで手紙をくれたのに(あ、ところどころほんとに血っぽいんだけど…)、最近は全部黒ペンや鉛筆で読みやすいです、健全なり健全なり。とか言うとまた赤ペンで書こうとするでしょ?もうっ、そういうところがサービスし過ぎなんですよ、僕と虫さんの仲じゃないですか、のびのびやりましょ。
死にたきゃ寝ろそして起きたらまた生きろ
虫さんの作品は、生きると言っても死ぬと言っても、どっちにしろエネルギーがあるよね
この虹は馬鹿には見えぬ悪しからず
虫さん「おお!あの虹が見えるか麒麟よ?」
麒麟「え…、うん、見えるよ、綺麗綺麗」
虫さん「お前のその馬鹿なところはなかなかよろしい」
仏壇にものの芽生えていいかんじ
おかしくって変で明るくて、そんな虫さんもいいかんじなはずです、何かこの句には虫さんの「いいかんじ」な方向が詰まっているような気がします。
ユニークと言われすぎて健康を損ねた
ほらぁ、優しすぎるんですよ、お茶と饅頭です、お茶と饅頭、そんな生活だって良いよ、モテんけど…
鼻がかゆい鼻がかゆい鼻がかゆい
あれ、俳句って何だっけな?
鼻がかゆい思考なのすべてが鼻鼻鼻
五+七+五で十七だったり
鼻がかゆい恋人の顔思い出せない
季語があったりなかったり、あれ、あった方が良いんだっけな
鼻がかゆいあたしの名前なんだっけ
伝統派とか、前衛、ん?前衛ってなんだろな、そんなに皆を喜ばせないといけない
鼻がかゆいよく切れる鋏を取り出す
そういう事じゃなくて
ぜんまいぐるぐる急に何かを思い出す
虫さんが俳句だって言えば、虫さんの俳句なんじゃないかなぁ
虫さん虫さん、虫さんは人気者だから(麒麟の売れなさ加減と言ったらないよ、ぷんぷん)これからも良いとも悪いとも言われるでしょう。虫さんのピカピカの才なら敵も味方もみーんな満足させるような、すごく好きと言われるような、あんなもの俳句じゃねぇと言われるような、どっちだって作れるでしょう。
僕は今どきにしちゃ珍しい、インテリから遠ーい俳人だから、うまくね、スマートに虫さんを評したりはできないけど、虫さんの俳句はスマートな評に適さないしね
そうそう、うまいとか下手とかじゃないもんね、凄いかどうか、だもんね。僕は虫さんの俳句は、虫さんが俳句だと言えばどんな作品でも俳句だと思うよ。
あ、今度「お茶」とか「寺」ってタイトルでもろ俳句ってやつも出してみたらどうです?きっとみんな驚くよ、虫さんの俳句生活、これからもまだまだ続くだろうからどうなって行くんだろうね。
きっと虫さんにもまだわかってないんだと思います(最近麒麟もなかなか鋭い)、わくわくしますね、きっと虫さん自身も、そうでしょ?
麒麟