不浄/数ノ唄   亜久津歩

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不浄/数スウブンノフジョウノ唄   亜久津歩

血のちの死 すべてけがれ
羽あるいは刃でわたしをはらえど
土と溶けていく 澱を抱きながら這うように
おさない泥濘にはしわがれ歌を病んだ虹が残り
ゆっくりと奥へしずめる一滴の雪があらゆるはじまりだった
微睡む乳飲児にはひらかれ空を食んだ耳が戻り
罪が解けていく檻を掻きながら泣くように
鐘あるいは晴れわたしをはらえよ
火やがて地 享けてすがれ

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