




Word
01 当季雑詠
階段に物
を置いて
はだめ。
青いペチュニアがまだ咲いてる
時雨
はどこか光
*
食べたくなってあったから食べる林檎が手のひらサイズなの/当季雑詠
02 短歌
信号で停車したバスの運転手へ駆け寄るように、謎々は答えがある振りで作ることが出来る
ずっと! ではあるけれど噛まれてゆくガムのように重たさは変わり、最後には吐き出されるんだろう? って思われたくないから飲みこんだ 水底が急に深すぎるじゃないか
箱庭にも箱船にも蓋はなくて雨が永遠の象形
その野原の、広く抉られたところは泥濘んだままで、海だと思うことにしたよ。目を伏せる度に銀色にまばゆく
抽斗に詰め込まれて取りだされる時には綺麗な立方体になった子豚でもまだ小さく、ぶう、って鳴いた
03 俳句
床にコードが這ってるのって
危なくない?
駅名標ってL⇆R
こがらし/
木枯し//
凩////
*
仏壇に転が
ってんじゃ
ねぇよ/葱
*
ゴジラの口の中
を拭いたら
ドキッ
手を引っ込めて
照れる
お饅頭たべていいのよ
雪催
*
消波ブロック
って言わなき
ゃねだめなの
・芽キャベツ
*
暖房でも
窓の傍は冷たく て
頭痛
(潮騒
を思い出し
そう)
04 ダメージ
午前のひかりがそのまま闇に飲まれてゆくやうな、匂ふばかりの渚をぱらぱらとめくるほどに
ぬかるみを鏡のごとく母へ飛花
霞野を来れば両手の赤く濡れ
紫雲英嗅いで包帯の眼窩に青空
花を握れば目は細く
昼路地を鈴や淫雨の足軽き
蜃気楼は窓からすみれいろを垂れ
向日葵のうなじの青く弟や
オルガン止み鳥かご影のごとく立つ
辞林伐られたるか蛇の四肢ただれ
狐から弓と指輪と雪もらふ